クラシック初心者さんのためのそもそも知識。〜交響曲とは?〜前編
オススメ曲を何曲か掲載していたところで気づきました。
クラシックって、交響曲第何番何長調・・・とかって、
タイトルがそもそも覚えづらいですよね!!!!!!!
めちゃくちゃわかります。なぜなら、私もクラシックをちゃんと覚えたのは大学に入ってからだからです。
それまでは、吹奏楽マニアでした。オーケストラの曲は寝るもの!とさえ思っておりました。笑
なので今日は「交響曲」にスポットをあてた記事にしてみたいと思います。
交響曲は英語でSymphony(シンフォニー)。
交響曲とは、
・原則として4つの楽章から構成されている(例外もたくさん)
・そのうちの少なくとも1つの楽章が「ソナタ形式」である
というのが定義らしいですが、「ソナタ形式」については分かっていなくても楽しめるので、また別の機会にでも!
どうしても知りたい方がいたら・・・「ピアノソナタ」と名のつく曲を思い浮かべてください。ピアノを習って少し経つと弾かされる、そう、あの曲です。あれらはソナタ形式で書かれているので「ピアノソナタ」なんです。
なので、めちゃくちゃ簡単に言えば、「オーケストラのためのソナタ」が「交響曲」、と言う感じでしょうか。
有名な作曲家別に交響曲のことを見ていきましょう。
まずは、音楽の父、ヨハン・セバスティアン・バッハ(J.S.バッハ、1685年〜1750年)。
音楽室で睨みをきかせている音楽の偉大な父でございます。
なんと、交響曲、書いていません!!!
父なのに!!!
いきなりすみません。
ちなみにJ.S.バッハはオペラも書いておりません。
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というわけで、少し時代を進みます。
交響曲の父、と呼ばれるのがフランツ・ヨーゼフ・ハイドン(1732年〜1809年)。
バッハが亡くなる少し前に生まれています。
なんと、書いた交響曲は100曲以上!!!
そりゃあ紛れもなく交響曲の父です。
交響曲第◯番、の◯の部分が3桁行くのなんてこの方くらいではないでしょうか。
交響曲第94番「驚愕」はびっくりシンフォニーとして有名です。
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少し遅れて登場するのが、天才ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756年〜1791年)。
短命ですがあまりにも天才すぎました。
モーツァルトも交響曲だけで言えば40曲ほど残しています。
そのほとんどが長調の交響曲ですが、25番と40番の交響曲だけ短調なのは押さえておきたいポイントです。
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ハイドン、そしてモーツァルトの時代の交響曲は、
1楽章−ソナタ形式
2楽章−緩徐楽章(ゆっくり)
3楽章−メヌエット(踊り)
4楽章−ソナタ形式、または、ロンド形式
というのが標準でした。
(※専門家の皆様にはごめんなさい、非常にいろんなことを省略しております笑)
この「標準」を崩しにかかったのが、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770年〜1827年)。
書いた交響曲の数は9つ。数だけ見れば、一気に減っています。
ベートーヴェンはそれまで3楽章で使われていた「メヌエット」を「スケルツォ」に変えることから始まり、
交響曲第5番「運命」では楽器の編成を拡大。ピッコロやコントラファゴット、トロンボーンなどが導入され音域がグッと広くなります。
交響曲第6番「田園」では、なんと5楽章構成に。おまけに、各楽章に「標題」まで付けられています。
極め付けはやはり交響曲第9番「合唱付き」。歌も、ソリストもついちゃうなんて!打楽器の種類も増えたり、緩徐楽章とスケルツォの順番も逆にするなど、斬新な手法がてんこ盛りです。
実は、ベートーヴェンは交響曲第10番にも着手しようとしていましたが、
完成させられることなくこの世を去りました。
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ベートーヴェンが作った「第9」があまりにも素晴らしすぎて、
このことが「第9の呪い」などと言わしめて後の作曲家たちを苦しめていきます。
(交響曲を9つ完成させたら死ぬ!というジンクスのようなものになりました)
思いのほかすごい文字数になってしまったので、交響曲編第一弾はここまで〜!
続きはまた明日♪