クラシック初心者さん、芸術の秋にこそ聴いて欲しい!⑥〜ブラームス/交響曲第3番〜
シルバーウィークに差し掛かると、いよいよ「芸術の秋」という感覚が強くなりますね。
本日は「秋に聴きたい」オススメのクラシック曲をご紹介いたします。
選曲に悩みましたが・・・個人的に「秋」に聴きたくなるのがブラームスの交響曲第3番です。
ぜひBGMで再生しながら読み進めてください😊
ヨハネス・ブラームス(1833年〜1897年)は19世紀ドイツの作曲家です。
ヨハン・セバスチャン・バッハ、ベートーヴェンと並んでドイツの三大Bとも呼ばれる一人です。
交響曲は生涯に4曲、それからヴァイオリン協奏曲、2つのピアノ協奏曲などが有名なオーケストラの作品です。
合唱とオーケストラのための「ドイツ・レクイエム」を始め、歌曲や合唱曲もたくさん残していますが、
オペラを書くことはありませんでした。
また、亡くなるまでの最後10年間には管弦楽作品は作曲していません。
ブラームスはベートーヴェンを崇拝していた一人です。
崇拝しすぎて、最初の交響曲を書くまでに20年以上もかかってしまった完璧主義者でもあります。
交響曲1番は「のだめカンタービレ」でも登場するので聴いたことのある方も多いのではないでしょうか。
さて、本日ご紹介する交響曲第3番は、ブラームスが書いた4つの交響曲の中では最も演奏頻度が少ないと思います。
私自身も3番だけはまだ演奏をしたことがありません。
演奏時間は37分前後で、ブラームスの交響曲の中では最も短い作品です。
曲の短さと、他の3曲の交響曲に比べると派手に締めくくる感じがないので、それがコンサートの選曲に影響しているのかもしれません。
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↑カップリングされている「ハイドンの主題による変奏曲」もオススメです♬
この曲は交響曲第2番ができてから6年後の1883年に作曲され始めました。
ドイツの温泉地として知られるヴィースバーデンという地に滞在しながら、
アルト歌手のヘルミーネ・シュピースと恋愛もしていた時期で、それらが作曲に影響を及ぼしていると考えられています。
聴いていただければわかると思いますが、至るところにロマンティックが溢れています。
ちなみにブラームス、この時既に50歳です。
ブラームス自身はこの交響曲第3番に対して特に標題(テーマ)などを語っているわけではないのですが、
終始哀愁を帯びたメロディからは、黄色や赤に染まる木々、そしてしとしと降る秋の雨などを連想します。
全ての楽章が静かに締め括られる、というのもなんとなく秋を感じる理由かもしれません。
特筆しておきたいのが第3楽章です。この楽章だけ様々な形で耳にする機会があるんです。
代表的なもので言うと、フランク・シナトラが歌詞をつけて「Take My Love」と題して歌っていたり、
「ジュピター」でお馴染みの平原綾香さんも「ブラームスの恋」というタイトルでカバーしています。
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また、フランソワーズ・サガンの小説『ブラームスはお好き』を映画化した『Goodbye Again(さよならをもう一度)』でも、
この第3楽章が様々な形にアレンジされて使用されています。
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主演はイングリッド・バーグマン。
装飾デザイナーのポールは、若くして離婚を経験し、バリバリ働く39歳のキャリアウーマン。
同じく独身のロジェと交際を続けてきましたが、ある日、25歳のシモン(映画だとフィリップ)という青年と出会い惹かれていく物語。
こちらも読書の秋・映画の秋などにぜひいかがでしょうか😊
以上、本日はブラームスの交響曲第3番のご紹介でした〜〜。